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がんの体験談 「生きる」ストーリー 猿渡直美さん/猿渡瞳さん③

がんの体験談 「生きる」ストーリー 猿渡直美さん/猿渡瞳さん③

「私にテクニックは必要ないよ、直球で勝負するよ!」

1年9ヶ月にわたる闘病中、4回退院されていますね。

最初の退院は12才の春で、中学校の入学にギリギリ間にあう頃でした。校長先生が、4階にあった1年生の教室のうち瞳のクラスだけ1階に移して、洋式トイレも設置してくださって。
あの子は自分の足で、元気に学校に行きました。みんなが持ってくれるというのに、10キロ近い荷物を自分で背負っていく。
しなくていいのに、委員会に立候補したり、みんなと同じことを何事もなくやりました。クラブ活動や掃除もです。

右の大腿骨をぜんぶ人工関節に置き換える手術をした後も、「早く歩きたい。」と翌日からリハビリを開始し、自転車に乗ったり、かけっこをしたりもできるようになりました。肺がんの手術後も、すぐ遠足に参加しました。私たちが暮らした町がぜんぶ見渡せる三池公園という、瞳の大好きな場所です。急な坂があるのですが杖さえなしで自分で歩いて登りました。

すべてのことに全力で取り組み、楽しんだのですね。

そんなある日、弁論大会の原稿を書く課題が出たんです。
瞳は2年近い闘病生活のすべてを、規定の5分にまとめることができなくて、毎日毎日原稿を消しゴムで消しては丸めて。
しかも勉強もみんなにおくれをとりたくないと、まず学校から帰ったら、自主学習を丁寧にやって、中間テスト、期末テストの試験勉強の後に原稿に取り組むから、寝るのが1時、2時、ときには3時だったり。
私は体力の消耗が心配で、「早く寝なさい」と言うんですが、瞳は「どれひとつ、譲れない。」と。

そうするうちに原稿がクラス代表、学年代表、そして学校代表へと選ばれていきました。でも瞳は内容にまだ納得できていなくて、推敲をしながら毎晩毎晩泣いていたんです。書けないから、悔しくて。5分につめこむのは無理がある。それでもあきらめなかったから、よほどの執念でした。
そして出来上がったのが、大会の朝8時。もう学校で手直しできない。テクニックも教えてもらえない。
私は知らなかったんですが、弁論大会では暗記力とジェスチャーと5分以内という規定、すべてをクリアしなきゃいけないんです。
会場に着いてみると、各学校の代表が、すごい身ぶり手ぶりで本格的にやっていて。私は瞳にそっと、「みんなすごいよ、大丈夫?」と聞きました。

すると瞳は、「ママ、私は賞のためにこの原稿を書いたんじゃないよ。私には伝えたいメッセージがあるから、この原稿を書いたんだよ。私にテクニックは必要ないよ、直球で勝負するよ!」と、私をにらみつけました。
そして壇上に登って行くとき、片足を引きずっているんですが、すごく凜々しくて。その姿は、13才に見えませんでした。もう大人の女性でした。
この2年間で、この子はどれほど成長したんだろう。もう私の娘というよりも、遥かに遠く高いところにいるように見えて。それから堂々と、「みなさん」って切り出した内容が、あまりに力強くて。私は、その声を聞いたときに、この子のどこにこんな力強さがあるんだろうと思いました。テクニックが何もなくて、それでも3位をいただきました。

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