みんなの答えがその場でわかる! ワンクリック!みんなのお金アンケート Q.医療・介護の金銭的な負担を支援する公的制度で知っているものは?
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高額医療・高額介護合算療養費制度
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まだまだと思いがちな家族の、そして自身の「介護」。いざというときのために今から準備しておきたいですね。そこで今回のマネーコラムでは、お金のプロ、ファイナンシャルプランナーに介護に備えるポイントと、金銭的な負担を軽減するための制度について聞いてみました。
マネーコラム ファイナンシャルプランナーによる、これだけは知っておきたい「おかねのはなし」

転ばぬ先の「介護のポイント」と知っておきたい「高額医療・高額介護合算療養費制度」

誰にでも起こりうる「介護」について、早い段階から意識しておくことは大切です。とは言うものの、どのような準備をしておけばいいのか、迷われる方も多いのではないでしょうか。今回は、前もって知っておくと安心な「介護」に備えるポイントと、8月から申請できる「高額医療・高額介護合算療養費制度」について紹介します。竹下 さくら さん CFP®/一級ファイナンシャル・プランニング技能士
コラムINDEX
「介護」は突然やってくることも
親の介護は平時のうちに話し合いを
介護に対する男女の意識の違いは?
金銭的な準備で精神的・肉体的な負担の軽減を
知っていますか?
「高額医療・高額介護合算療養費制度」

「介護」は突然やってくることも

「最近怒りっぽくなったなぁ」「少し物覚えが悪くなったかな」「足腰が弱ってきた気が…」など、家族に“老い”の気配を感じたら、そろそろ「介護」注意報発令です。

ずっと先のことだと思いがちですが、「階段で転んだと思ったらそのまま寝たきりになった」「加齢による物忘れかと思っていたら実は認知症だった」というように、ある日突然“想定外”に介護生活に突入した人も少なくないのです。高齢者は家庭内で転落したり転倒する事故が多く、図表1のように、介護が必要になった原因の約1割が骨折・転倒という現状があります。

図表1/要介護者等の性別にみた介護が必要となった主な原因

図表1/要介護者等の性別にみた介護が必要となった主な原因

出典:厚生労働省「国民生活基礎調査」(平成22年)

親の介護は平時のうちに話し合いを

多くの人が考えないようにしていること…その最たるものは「親の介護」ではないでしょうか。そんな事態は起きてはほしくないし、起こってしまったら打つ手がないからと、ついつい後回しになるようです。

けれども、実際に親の介護に関わった結果、もっと早めにいろいろ考えておけば良かったと後悔している人はたくさんいます。まずは、普段から夫婦で「親の介護」についての本音を話しておきましょう。

たとえば、嫁いだ身だけど自分の親に介護が必要になったら自分が看たいと考えている、あるいは、仮に親の介護が必要になっても、子どもの進学の関係で田舎へ引っ越すのは避けたい、といった希望を、平時のうちに相手に伝えておくことが、実はとても大切です。

特に、親と別居している場合、介護が必要になったら同居ができるかどうか、同居が難しければ代わりに「お金」での手助けにするのかといった見通しをつけておくのがおすすめです。

図表2/要介護者等からみた主な介護者の続柄と性別

図表2/要介護者等からみた主な介護者の続柄と性別

出典:厚生労働省「国民生活基礎調査」(平成22年)

なぜなら、図表2にあるように、実際には、同居の[配偶者][子][子の配偶者]などが介護を担うケースが約3分の2(64%)を占めているからです。このうち、[子]が20.9%、[子の配偶者]が15.2%ですので、同居の子ども夫婦が担うケースが全体の3分の1となり、子ども夫婦の負担はかなり大きく、相当の覚悟が必要といえます。

介護離婚という言葉があるほど、「親の介護」は切羽詰ってからでは押し付け合いと我慢で修羅場になりかねません。事前に本音を伝えておけば「そういえばこうしたいって言っていたなぁ」と相手への配慮が生まれて話がこじれるのを防ぐ効果があります。

介護に対する男女の意識の違いは?

介護の話は、世の中の男性はピンと来ない人が多いといいます。遠方の親が要介護状態になっても仕事を辞めるわけにはいかないので、「できればお金で解決したい、どうしても人手が必要となれば妻に頼もう…」というイメージの人が多いようです。

対して、女性はというと、介護について意識している人の割合が多い印象があります。「両家の親と夫、合計5人の介護は覚悟している」「このまま結婚しない場合、将来、自分が要介護状態になったら誰に面倒を見てもらうのかを考えると心配」といった声をたびたび耳にします。男女問わず、介護の担い手は女性という意識が潜在的にあるようです。

また、上記図表2は、介護者(介護を担う人)のデータですが、これを性別で見たところ、男性が30.6%、女性が69.4%となっており、現状としてやはり女性が多い内訳となっていました。

金銭的な準備で精神的・肉体的な負担の軽減を

自分の介護について考える余力ができたなら、金銭的な準備について、ぜひ、心に留めておきましょう。セカンドライフと聞くと、多くの家庭では老後の生活資金づくりに目が行きがちなので、いざ介護でそのお金を取り崩さなければならない事態になると、想定外の出費に戦々恐々となる家庭も少なくないからです。

介護はいつまでかかるか先の見えない不安がつきものなので、ある程度の金銭的な準備ができていれば、介護を担う人は精神的・肉体的な負担を不必要に抱えなくて済むものです。自分自身の介護についても、退職金の一部を介護資金として取り分けておいたり、民間介護保険を活用したりするなど、何らかの形で備えることを留意してみてはいかがでしょうか。

知っていますか?「高額医療・高額介護合算療養費制度」

読者の中には実際に家族の介護をされている方もいらっしゃるでしょう。介護はいつまで続くのか先が見えないため、精神的・肉体的な負担もそうですが、金銭的な負担を軽減する工夫が重要です。そこで、公的介護サービスを利用した際に、申請すればお金の還付が受けられる制度を2つご紹介します。

まず、1つ目が「高額介護サービス費」で、介護費用の負担を“月単位”で軽減してくれる制度です。同じ月に受けた介護保険サービス費用の自己負担分の合計が所定の上限額(15,000円~37,200円。収入により異なる)を超えた場合に、申請すれば、超過分が払い戻されます。介護保険サービス利用月の翌々月に案内が届きますので、忘れずに申請しておきましょう。

そして2つ目は「高額医療・高額介護合算療養費制度」で、“年単位”の介護費用等の負担を軽減してくれる制度です。前述の「高額介護サービス費」(月単位の介護費用の軽減制度)と、「高額療養費制度(※)」(月単位の医療費用の軽減制度)を使ってもなお負担が重い場合に使える制度です。

1年間にかかった公的な医療保険および介護保険の世帯合計額が図表3の自己負担限度額を超えた場合に、超えた金額が還付されます。

なお、ここでいう1年間とは、毎年8月1日~翌年7月31日までのことで、支給の申請は翌年8月1日から行うことができます。今であれば、2012年8月1日~2013年7月31日までの費用を2013年8月1日から申請できます。

手続きの流れは、まずは公的な介護保険を利用している市区町村の介護保険窓口に申請し、自己負担額証明書の交付を受けます。この証明書とともに、公的健康保険にも申請を出せばOKです。

これらの制度は申請して初めて適用される制度なので、市区町村の介護保険窓口や国民健康保険の窓口などに相談してみてください。

図表3/世帯の年間での自己負担限度額

図表3/世帯の年間での自己負担限度額

※注1 所得区分は、基準日(7月31日)時点における加入医療保険での高額療養費の限度額区分を適用する。
※注2 低所得者1で複数の介護保険受給者がいる世帯の場合は、限度額が41万円(31万円)となる。

図表3/世帯の年間での自己負担限度額
※「高額療養費制度」についてはバックナンバーでご紹介しております。
◆2012年6月号「健康保険」を賢く使おう! もしもの時の治療費を抑える3つのコツ