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ファイナンシャルプランナーが教える、わかる!「おかねのはなし」 マネーコラム

知ってるとトクする確定申告!寄付金・医療費控除

今年、“ふるさと納税をした人”や“医療費負担が重かった人”は、ぜひ確定申告を。払った税金が戻ってきたり、税負担を軽くするチャンスです。

竹下 さくら さん CFP®/一級ファイナンシャル・プランニング技能士
コラムINDEX

【ふるさと納税】で“トク”をするには確定申告が必要

【ふるさと納税】の損益分岐点は?

10万円を超えたら【医療費控除】

寄付金控除と医療費控除、ここだけは注意したい2つのポイント

【ふるさと納税】で“トク”をするには確定申告が必要

お肉やお米などの魅力的な特産品が、わずか2,000円の負担で手に入れられる【ふるさと納税】。興味はあっても、税制上のしくみが複雑なため、今ひとつわからないとの声もよく耳にします。
10,000円のふるさと納税をするケースを例にして、どんなふうにどれくらい“トク”をするのか、図表1で確認しておきましょう。まず、2015年中にふるさと納税をすると、2016年1月1日~3月15日に確定申告またはワンストップ特例を受けることにより、所得税からの還付金として、800円が指定した口座に振り込まれます(図表1)。

図表1/10,000円のふるさと納税をした場合(例)

ワンストップ特例制度とは、会社員など確定申告をする必要性のない人がふるさと納税の際にも確定申告を不要にできる制度で、今年導入されました。5ヶ所以内の自治体への寄付をする場合に、寄付先の自治体に申し出れば、2015年分の確定申告を不要にできます。ただし、2015年1月1日~3月31日までにすでに寄付をしていた人は対象外になるので注意が必要です。
さて、寄付金控除では2,000円以上の寄付(ふるさと納税)で「寄付金控除」の対象にできるので、残額の7,200円(=10,000円-2,000円-800円)は、翌年に納める住民税の税額から差し引かれます。2015年のふるさと納税で、2016年分の住民税を先払いしているイメージで考えればわかりやすいのではないでしょうか。

【ふるさと納税】の損益分岐点は?

もちろん、税金面以外の大きな魅力は、実質2,000円の自己負担で日本各地の特産品をもらえる点です。特典の充実した自治体を寄付対象に選べば、より大きく“トク”することができます。
故郷を応援するつもりで寄付をしたものの、その自治体からは期待したほど特典がなくてがっかりしたという話も。特定の自治体に人気が殺到する傾向も見られ、特にいちごなど旬のある果実や肉など人気の特典は品切れになることもあるため、気に入った特典でしっかり“トク”をしたいなら早めの情報収集が重要です。なお、2,000円を除いた金額を控除できる額の目安は図表2の通りです(図表2)。

図表2/ふるさと納税の損益分岐点(全額控除される寄付金上限額)の目安

※ふるさと納税額(年間上限)は、2,000円を除く全額が、所得税・住民税から控除される納税額。上表はあくまで目安のため、具体的な計算はお住まいの市区町村に要問い合わせ。

※「共働き」はふるさと納税をした人の配偶者の給与収入が141万円以上の場合、「夫婦」はふるさと納税をした人の配偶者に収入がない場合。「高校生」は16歳から18歳の扶養親族、「大学生」は19歳から22歳の特定扶養親族を指す。中学生以下の子どもは控除額に影響がないため、計算に入れる必要はない。

[出典]総務省

たとえば、給与収入が500万円で共働きの人を例にとると、67,000円以下のふるさと納税であれば自己負担額は2,000円で済み、特典のメリットを最大限に受けることができます。逆に言えば、67,000円以上を納税した場合には、超えた金額分は自己負担となることに注意してください。
控除できる金額は、年収や家族構成などによって異なり、所得税・住民税それぞれに所定の限度額が設けられているため、図表2の額はあくまで目安として参考程度に。きちんと把握したいときは、税理士に相談するほか、下記のようなふるさと納税ポータルサイトの活用も一策です。上限額のシミュレーションやワンストップ特例制度の手続きができるので、とても便利です。

総務省ふるさと納税ポータルサイト
ふるさとチョイス
さとふる
City Do
※別ウインドウが開きます

10万円を超えたら【医療費控除】

さて、もうひとつ確認しておきたいのが【医療費控除】です。医療費控除とは1月1日から12月31日までの1年間で、自分自身や家族のために払った医療費が10万円(年間所得が200万円未満の人の場合は、総所得金額×5%)を超えるとき、その超えた部分に所得税率をかけた額がキャッシュバックされるしくみです(図表3)。

図表3/【医療費控除】の対象となる金額とは

たとえば、所得税率10%の人が病気で入院して50万円かかったという場合なら、(50万円-10万円)×10%=4万円が所得税から還付されるイメージです。
対象となる医療費は通院・入院時の治療費や医薬品代だけでなく、下記のような費用も含まれます。

・子どもを出産した
・病気やけがで入院した
・子どもの歯のかみ合わせ改善のために矯正をした
・ひざ関節のヒアルロン酸注射で、毎週整形外科に通っている
・同居の家族全員の医療費負担を合わせると10万円を超える場合
・入院・通院のための交通費

といった支出があった人は、お手元の領収証を一度集計してみるのがおすすめです。
子どもの通院に母親が付き添うといった付添人の交通費も医療費控除の対象にできることも。通常は認められないタクシー代も、熱を出した子どもや歩行困難な高齢者の入院・通院で使ったケースでは対象に含めることができます。病気やけがの治療に関わる費用を一度洗い出してみて10万円を超える場合は、医療費控除で納めた所得税を少しでも取り戻してはいかがでしょうか。

寄付金控除と医療費控除、ここだけは注意したい2つのポイント

最後に、ふるさと納税と医療費控除に共通する注意点を2つ紹介しておきます。
1点目は、“収入が多い人”の名義で手続き等をすることが大事です。寄付金控除は払った税金を取り戻す位置づけのものなので、もともと税金を納めていない専業主婦がしてもメリットがありません。収入が多い人の方が、ふるさと納税の上限額も大きいです。
パートなど扶養の範囲内で働いている妻が、自身の名義でふるさと納税を申し込む場合も、扶養から外れないよう注意が必要です。ふるさと納税の特産品は一時所得扱いなので、50万円以内なら課税されないしくみです。ところが、「株式の譲渡益や配当金が多かったので、通常なら特定口座で申告不要にするところを申告分離課税を選択して、ふるさと納税とともに確定申告をした」「保険の満期金を受け取った」「住宅エコポイントを受け取った」という人は、一時所得の合計額が大きくなります。50万円以上になって一時所得が課税対象になると、配偶者控除が使えなくなってしまう可能性があります。
医療費控除も、対象となる額に所得税の税率をかけた額がキャッシュバックされるしくみのため、結局、“収入が多い人”で確定申告をしたほうが還付金をたくさん受け取ることができます。同じ100万円の医療費控除を受けるにしても、所得税率10%の人ならキャッシュバックされる額は10万円ですが、所得税率40%の人で手続きすれば40万円の節税効果があります。
2点目は、領収証を紛失しないようにすることです。寄付金控除を受ける際には、自治体から届く「寄付金受領証明書」が必要です。医療費控除をする際も、確定申告時に医療機関の領収証を添付する必要があります。いずれも、紛失時の再発行は難しいので、きちんとファイリングしておくことが大切です。

2015年の年末まであとわずか。ふるさと納税も医療費控除も12月31日までの分を翌年に手続きするしくみなので、これから確認する方も多そうですね。うまく活用して、暮らしに彩りを添えてみてください。

(2015年12月 作成)