Environment〈環境〉

環境への取り組み

当社は、「生きる」を創るリーディングカンパニーへ飛躍することを目指し、誰もが安心で健やかに自分らしく生きる社会の実現に貢献するため、持続可能な環境づくりに努めることの重要性を十分に認識し、環境保全に取り組んでいます。
持続可能なグリーン社会に向けた国際的な議論が高まる中、当社は、「環境経営宣言」の制定をはじめ、「気候変動への対応」「持続可能な資源利用」「ステークホルダーエンゲージメント」を3つの重点テーマとして目標を設定し、企業活動を通じた一層の戦略的かつ体系的な「環境経営」を推進しています。

当社の環境経営について

環境経営宣言

基本理念

アフラック生命保険株式会社は「『生きる』を創る」保険会社として、誰もが安心で健やかに自分らしく生きる社会の実現に貢献するため、持続可能な環境づくりに努めることの重要性を十分に認識し、行動倫理憲章および行動指針において、環境保護の取り組みを掲げています。
この理念のもと、当社は気候変動などの人類共通の課題である環境問題に対して、CSV経営の実践を通じ、継続的な取り組みを推進していきます。
当社が、事業活動を行っている地域のみならず、グローバルコミュニティーの礼儀正しいメンバーとしてこの取り組みを推進していくことで、これからも多くの方々の「『生きる』を創る」リーディングカンパニーを目指して、社会に貢献していきます。

活動指針

  1. 1事業活動における環境配慮行動

    事業活動やオフィス運営に伴い、省資源・省エネルギーを推進し、廃棄物削減やリサイクル、グリーン購入及び持続可能な資源調達に努めます。

  2. 2環境関連法規の遵守

    事業活動における環境保全に関する法規等を遵守します。

  3. 3環境啓発活動の推進と社会に対する貢献

    人類共通の責任として、全ての役職員および関連ステークホルダーの環境問題に対する意識の向上を促します。また、 社会の一員として、環境保全活動への助成をはじめとした社会貢献を積極的に推進し、環境問題に対して前向きに取り組みます。

  4. 4継続的な環境改善の推進

    環境の取り組みに関する目的・目標の設定を行い、活動指針の実施状況をモニタリングし、環境パフォーマンスを定期的に見直します。また、情報開示に努め、継続的な環境マネジメントシステムの改善に取り組みます。

2019年8月1日
アフラック生命保険株式会社 代表取締役社長

古出眞敏

環境課題への取り組み

当社では、TCFD提言*の考え方を踏まえ、環境課題全体への取り組みを進めています。

  • *TCFD提言とは、「気候関連財務情報開示タスクフォース(Task Force on Climate-related Financial Disclosures)」が、「ガバナンス」「戦略」「リスク管理」「指標と目標」といった、気候変動関連のリスク及び機会に関する4項目の開示を推奨するものです。

ガバナンス

持株会社であるアフラック・インコーポレーテッドの取締役会(CSR・サステナビリティ委員会)と連携し、グローバル社会の動向に機動的に対応しながら環境経営を推進しています。
また、環境経営に関する専担組織(総務部環境経営推進課)を設置し、政府の動向も踏まえながらCO2の排出削減策やサプライヤーエンゲージメント等について部門横断的な議論を通じて、環境経営のさらなる高度化を進めています。

戦略とリスク管理

当社は、全社的視点でリスクと収益を一体的に管理する仕組みであるERM*の枠組みを活用し、統合的リスク管理態勢の構築に努めており、その中で、気候変動が当社に及ぼす影響をリスク及び機会と捉えて管理しています。また「コーポレートガバナンス基本方針」のなかで、ERM態勢に関する基本的な考え方を定め、この方針のもと各種リスク管理に関する規程を整備しています。さらに会社全体のリスク管理の状況を総合的に把握・審議するため、「ERM委員会」を設置し、ERMの経営への活用等について協議することで、ERMをより効率的かつ効果的に推進しています。
気候変動のリスクについては、TCFD提言に沿って移行リスクと物理的リスクに分けて認識していますが、当社は物理的リスクよりも移行リスクによる影響が大きいと認識しています。
保険引受収支においては、温暖化に伴う感染症や熱中症の増加による保険金・給付金の支払いの増加といった物理的リスクによる影響が想定されるものの、随時モニタリングしており影響は限定的と認識しています。また、資産運用においては、物理的リスクに比べて炭素税導入等の政策変更による当社投融資先の企業価値が低下する移行リスクによる影響が大きいと想定しているものの、当社の財務健全性に大きな問題はないと認識しています。

  • *Enterprise Risk Managementの略称
移行リスク 気候変動に関する法規制や政策、低炭素社会への移行に関連した社会環境や消費者行動の変化がリスクとなります。具体的には、炭素税導入等の政策変更や気候変動への不十分な対応による、当社及び当社投融資先の企業価値の低下が該当します。
物理的リスク 気候変動による災害等に関連したリスクです。具体的には、台風や洪水などの自然災害の激甚化に伴う有形資産の損傷や、温暖化に伴う感染症や熱中症の増加による保険金・給付金の支払いの増加が該当します。

機会については、気候変動による新たな収益機会を認識し、投資先企業との対話の中でESG要素を考慮しています。

機会 気候変動による新たなビジネスの可能性です。具体的には、高効率エネルギーシステムの導入による事業コストの低減、再生可能エネルギー事業等の気候変動問題の解決に資する投資機会の増加及びESG投資の実施による収益拡大が該当します。

指標と目標

主要なESG評価機関による環境分野の評価項目等を参照し、当社に関連する環境課題を洗い出しました。さらに、洗い出した環境課題における当社にとっての重要性を検討し、優先順位付けを行い、3つの環境重点テーマとして「気候変動への対応」「持続可能な資源利用」「ステークホルダーエンゲージメント」を特定しています。

環境重点テーマ 項目 目標
気候変動への対応 CO2排出量の削減 当社の国内保有物件(アフラックスクエア)のCO2排出量を2030年までに50%削減(2007年比)する。【KPI】 CO2排出量(t-CO2
エネルギー(電気・ガス)
使用量の削減
当社の国内保有物件(アフラックスクエア)のエネルギー使用量を2030年までに60%削減(2007年比)する。 【KPI】 エネルギー使用量(GJ ギガジュール)
ビル認証の維持 当社の国内保有物件(アフラックスクエア)のLEED*認証の取得を維持する。
持続可能な資源利用 紙使用量の削減 当社の事業運営における紙使用量を削減する。
ステークホルダー
エンゲージメント
社員啓発の実施 当社の役職員が環境教育研修を受講する。
当社の役職員が環境関連活動に積極的に参画する。
  • *LEEDは、非営利団体U.S. Green Building Councilが開発・運用し、Green Business Certification Inc.が認証の審査を行っているビルト・エンバイロメント(建築や都市の環境)の環境性能評価システムです。

環境重点テーマへの取り組み

気候変動への対応

当社は、気候変動への対応を国際的な課題であると認識し、「再生可能エネルギーの導入」と「省エネルギーの実践」の2つの観点から取り組みを行っています。
2022年以降は国内保有物件であるアフラックスクエアにおいてCO2排出量をゼロ*にする仕組みを導入し、その結果、「当社の国内保有物件(アフラックスクエア)におけるCO2排出量を2030年までに50%削減する(当社目標の基準年である2007年比)」という目標を大幅に前倒しして達成しています。
さらに、アフラックスクエアにおけるエネルギー使用量も、2022年には2021年比で2.8%削減、2007年比で58.8%削減しました。

  • *非常用発電機(災害時対応用)の燃料として使用するA重油等によるCO2排出量(約7t-CO2/年)を除く。
アフラックスクエアのCO2排出量(Scope1とScope2)*とエネルギー使用量の推移
CO2排出量 (t-CO2)エネルギー使用量 (GJ) 2018年 539 2,369 60,458 2019年 534 2,224 58,105 2020年 547 2,143 57,529 2021年 222 0 52,204 2022年 0 0 50,728 Scope1(CO2排出量) Scope2(CO2排出量) エネルギー使用量
  • *CO2排出量は、「地球温暖化対策の推進に関する法律」に基づく「算定・報告・公表制度における算定方法・排出係数一覧」及び「電気事業者別排出係数一覧」をもとに算出(暦年集計)。また、Scope1とは事業者自らによる温室効果ガスの直接排出(燃料の燃焼、工業プロセス)のこと(上記グラフの数値はA重油等を含みません)。Scope2とは他社から供給された電気、熱・蒸気の使用に伴う間接排出のこと(上記グラフの数値はマーケット基準で算出しています)。

再生可能エネルギーへの取り組み

アフラックスクエアで使用していたガス燃焼式設備を電気式設備に変更するとともに、使用するすべての電力を再生可能エネルギーに切り替えることでカーボンニュートラル*を実現しています。また、当社が入居する賃貸借ビルについても再生可能エネルギーの導入に向けた取り組みを進めています。

  • *A重油等によるCO2排出量(約7t-CO2/年)はJ-クレジットで相殺
アフラックスクエアビル
アフラックスクエアビル(東京都調布市)

省エネルギーへの取り組み

アフラックスクエアについては、エネルギー使用量の削減に向け、高効率エネルギーシステムへの変更を進めています。また、当社が入居する賃貸借ビルについても、低消費電力で長寿命なLED照明の導入や、環境省が推奨する設定温度に沿った空調の管理などに努めています。役職員に対しては、省エネルギーを意識した、照明・パソコン・ディスプレイ・空調等の使い方を啓発することで、環境意識の醸成にも努めています。

第三者保証の取得と環境に配慮した自社ビル管理について

第三者保証の取得
CO2排出量の実績報告の信頼性を高めるため、当社の排出量を含む2022年のアフラック・インコーポレーテッドにおけるScope1・Scope2・Scope3*のGHG排出量(CO2を含む)について、米国法人であるKPMG LLPによる第三者保証を受けています。

  • *Scope3とは、Scope1・Scope2以外の間接排出(事業者の活動に関連する他社の排出)のことであり、カテゴリー1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, 8について第三者保証を受けています。

環境に配慮した自社ビル管理
アフラックスクエアにおいて、再生可能エネルギーや省エネルギーへの取り組みを継続的に行ってきたことが、環境に配慮したビルとして高く評価されました。

  • LEED認証(O+M*) 最高レベル「プラチナレベル」
    内容:環境配慮に優れた建築物であるグリーンビルディングを評価する認証。運営にかかるエネルギーや水使用量の削減、快適性など、建物全体の環境性能などを評価。
    主催:非営利団体U.S. Green Building Council
    • *Operations and Maintenance(既存ビルの運用・管理)
    LEED認証 プラチナレベル
  • DBJ Green Building認証 準最高ランク「4つ星」
    内容:「環境・社会への配慮がなされた不動産」を評価する認証。環境性能に加え、多様性・周辺環境への配慮、危機に対する対応力、ステークホルダーとの協働などを評価。
    主催:日本政策投資銀行(DBJ)
    DBJ Green Building認証 準最高ランク「4つ星」

持続可能な資源利用

当社は、多くの業務においてデジタルトランスフォーメーション(DX)を強力に推進しています。社内では、Web会議の推進や各種社内事務手続きの電子化など、紙使用量の削減及び紙を使用しない業務運営に全社で取り組んでいます。
さらに、お客様のご要望に柔軟にお応えできるよう、保険契約のお申し込みや各種お手続きにおいて、より幅広くWebを活用し、お客様とのデジタルコミュニケーションの強化や利便性向上を図るとともに、紙使用量の削減に努めています。その結果、2022年までに廃止及び電子化した帳票は3,930種類となりました。紙使用量の削減におけるデジタルツールの活用については、社員だけではなく、アソシエイツ(販売代理店)にも積極的に推進しています。

デジタルコミュニケーションの強化

  • オンライン申込完結機能の拡充
    デジタルパンフレットや電子申込システム(デジモ2)、電子署名機能を組み合わせることにより、オンラインでお申し込みが完結できる仕組みを実現しています。
    また、お客様のニーズに応じた新たな申込手続き方法として、「いつでも デジモ」をリリースしました。これにより、お客様ご自身のスマートフォンやパソコンからご都合の良いタイミングで簡単に申込手続きが行えるようになりました*。お客様の利便性向上に加え、紙の使用量の削減にもつながる取り組みです。
    • *一部条件あり
  • 電子証券の推進
    環境保全活動の一環として、紙の保険証券ではなく電子証券をお選びいただいた保険契約の件数に応じて、環境保全団体である公益社団法人国土緑化推進機構へ寄付を行いました。

ステークホルダーエンゲージメント

全社一丸となって環境経営を推進していくために、役職員への啓発活動を展開しています。一人ひとりが地球規模の環境問題や当社の事業活動による環境負荷を理解し、環境経営に向けた具体的な行動ができるようになることを目指しています。

役職員への啓発活動

  • 「Aflac Smart Green」ロゴの活用
    環境経営の取り組みを表す社内共通の言葉を「Aflac Smart Green」とし、役職員による投票でロゴを決定しました。
    このロゴを活動の象徴として啓発活動を展開し、役職員の環境に対する意識や行動を変えることを通じて環境経営を推進しています。
    Aflac Smart Greenダック
  • オンラインセミナーの実施
    役職員を対象とした社外講師によるオンラインセミナーを実施しました。今後も環境に関するイベント等を開催し、役職員一人ひとりの環境に関する意識向上に努めていきます。
  • e-ラーニングの実施
    子会社を含むアフラック生命グループの役職員を対象に環境経営に関するe-ラーニングを実施しています。企業を取り巻く地球規模の環境問題や当社の環境経営推進について、役職員の意識向上や行動変容につながることを目指しています。
  • 不要衣類の回収・リユース・リサイクルの取り組み
    社員が持続可能な環境づくりの目的を理解し、環境保全を自分ごと化して実践するための施策として、不要衣類の回収・リユース・リサイクルを実施しました。この施策は、「アフラック・ハートフル・サービス株式会社*」と協働して実施することで、障がい者雇用や就労支援にも繋がる活動となっています。
    • *障がい者雇用を目的としたアフラック生命グループの特例子会社
    不要衣類の回収・リユース・リサイクル
  • 自然環境保全活動への参加
    気候変動や生物多様性への取り組みを進めるために、2022年10月に東京都の自然環境保全活動(東京グリーンシップ・アクション)に参加し、自然環境保全活動を実施しました。また、森林保全に寄与する取り組みとして、植林を試験的に実施しました。
    自然環境保全活動 東京グリーンシップ・アクション

責任投資方針

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