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マネーコラム ファイナンシャルプランナーによる、これだけは知っておきたい「おかねのはなし」

「健康保険」を賢く使おう! もしもの時の治療費を抑える3つのコツ ~平成24年4月に改正された高額療養費制度をチェック~

がんの治療には、入院・通院を問わず高額な費用がかかるため、治療費について不安をお持ちの方も多いのではないでしょうか。そこで今回は、4月に改定された「高額療養費制度」を活用して治療費を抑えるための3つのコツをご紹介いたします。 柳澤 美由紀 さん CFP®/一級ファイナンシャル・プランニング技能士
コラム INDEX
頼りになる
「高額療養費制度」とは?
窓口負担が軽くなる?
「限度額適用認定証」とは
治療開始時期で治療費が
変わることも
いくつかの医療機関で、
医療費を払ったときは
治療費を抑える3つのポイント

頼りになる「高額療養費制度」とは?

がんの治療は大半が保険診療で行われます。よって患者が負担するのは実際の医療費の3割(70歳未満)で、高額療養費制度も使えます。それでも入院・通院を問わず高額になりがちです。

たとえば、非ホジキンリンパ腫に用いる抗がん剤「リツキサン」は毎週病院に通いながら点滴注射するもので、1回の治療コースで最大8回投与します。身長170cm、体重60kg、体表面積1.65㎡の男性患者がこの治療を受けた場合にかかる医療費は約30万円(/回)。3割負担でも1回約9万円の現金が必要になります。8回投与すれば2カ月間で約72万円の出費になります。

このようなときに頼りになるのが高額療養費制度です。
公的医療保険の対象となる治療費の自己負担額が毎月一定額を超えると、超えた額を後日還付請求することで返還されるしくみになっています。自己負担額の上限は所得や年齢などにより計算式が決まっています。ただし、差額ベッド代や先進医療の技術料、入院中の食事療養費の患者負担分(1食260円)は対象になりません。

図:高額療養費制度のしくみ(70歳未満)

図:自己負担の上限額(70歳未満)

入院する場合は事前に加入している健康保険の窓口で「限度額適用認定証」を入手しておくと、病院への支払いを限度額の範囲内にすることができます(高額療養費制度の現物給付化)。しかし、通院は対象外となっていたので、「リツキサン」のような高額な治療を受ける場合は毎回多額の現金を用意する必要がありました。

ところが、平成24年4月1日に実施された制度改正によって、通院治療にも「限度額適用認定証」が使えるようになりました。「リツキサン」によるがん治療を受けている人の費用負担の変化は次の通りです。

窓口負担が軽くなる?「限度額適用認定証」とは

平成24年3月までの請求分に関しては、毎回患者負担割合に応じた医療費を支払わなければいけませんでした。70歳未満の場合、3割負担となるので、1回の治療費は約9万円。所得区分が「一般」の人で1カ月に4回、2カ月にわたって投与を受けた場合、約72万円(約36万円×2カ月)を病院に払い、その2~3カ月後に約54万円(約27万円×2回)の還付を受けることになります。

一方、平成24年4月以降請求分に関しては「限度額適用認定証」により、病院への支払い金額が高額療養費の自己負担限度額までとなります。所得区分「一般」の70歳未満の場合、1カ月の自己負担限度額が約9万円となります。その月に窓口で払う費用は自己負担限度額までとなるので、この場合、約3回分の治療費を払う必要がなくなります。 

図:「リツキサン」を点滴注射した場合の高額療養費制度のしくみ

最終的に負担する金額は同じでも、立て替え払いになるか否かで貯蓄の取り崩しが違ってきます。「限度額適用認定証」の活用は忘れずに行いたいものです。

なお、70歳以上は手続き不要ですが、市区町村民税非課税世帯の場合は「限度額適用認定証」を受けておくと、さらに自己負担額が低くなり、入院中の食事療養費の減免も利用できて便利です。

治療開始時期で治療費が変わることも

高額療養費はその月の月初から月末までに請求された保険診療費が対象になります。自己負担額を最小限に抑えるためには、入院するなら入院期間が2カ月にまたがらないようにするのがベスト。高額療養費の適用となる抗がん剤治療を行う場合も、できるかぎり月の初めから開始できるように医師に相談するとよいでしょう。

いくつかの医療機関で、医療費を払ったときは

同じ人が同じ月に複数の医療機関・科で医療費を支払った場合は、それらを合算して高額療養費の請求をすることができます(70歳未満の場合は1医療機関につき月21,000円以上であることが必要)。同じ人が同じ医療機関で入院と外来それぞれに払った場合も同様です。

還付請求を行う際は領収書のコピーが必要になるので、「限度額適用認定証」の対象とならなかった場合であっても領収書は必ず控えておきましょう。確定申告の医療費控除は領収書の現物が必要になるので、高額療養費の還付請求をする場合は必ず領収書の「コピー」を使ってください。

また、同じ世帯で同じ健康保険に加入している人が、同じ月にそれぞれ医療費を払っている場合も同様に合算して請求することができます。

治療費を抑える3つのポイント

保険診療の対象となる治療を受ける際は、

(1)抗がん剤治療や入院をする際は事前に高額療養費の「限度額認定証」の手続きをする
(2)月をまたいで入院しない
(3)複数の医療機関を受診している場合は合算して還付請求できないかチェックする

…以上の3点に気を付けましょう。
日本の健康保険は諸外国に比べて手厚い内容になっていますが、申請主義なので手続きをしないと恩恵を受けられません。忘れずに活用してくださいね。