病院にかかったとき、窓口で負担する医療費は一般的に3割負担であることがよく知られています。しかし、基本的に70歳以上や6歳未満は自己負担の割合が異なります。
同居している自分の親が年齢を重ね、医療費がどのくらいになるのか気になることもあるでしょう。
また、高額な医療費がかかった場合に、後から払い戻しを受けられる「高額療養費制度」というものがあります。医療費の自己負担と高額療養費制度について知り、将来の家計に対する備えを行いましょう。
日本には国民皆保険制度があり、主に会社勤めの人とその家族を対象とした「被用者保険」、75歳未満の自営業者と家族を対象とした「国民健康保険」、75歳以上の人を対象とした「後期高齢者医療制度」のいずれかに強制加入し、保険料を支払っています。保険加入後、医療機関にかかった際に病院や薬局の窓口にマイナ保険証を提示することで、医療費の自己負担額が軽くなります。マイナンバーカードは、インターネットからご自身でダウンロードもしくはお住いの市区町村から送付される交付申請書から申請が可能です。マイナンバーカード交付後、スマートフォンのマイナポータルアプリやセブン銀行ATMで利用登録を行うことでマイナ保険証として利用可能になります(2024年11月現在)。
また、今後マイナポータルで申請することで、スマートフォンをマイナ保険証として利用できるようになる予定です。
6歳から70歳未満の人は、所得に限らず3割負担です。つまり、医療機関で発生した医療費の30%を請求されることになります。
70歳になると通常は医療費の自己負担の割合が減るしくみになっています。マイナ保険証を医療機関の窓口に提出すると2割負担となります。
※以前までは「健康保険高齢受給者証」を健康保険証と一緒に提出する必要がありましたが、不要となりました。
自己負担が2割に下がる仕組みは平成26年度から始まったため、平成26年4月1日までに70歳に達している場合は、以前同様1割負担となります。
ただし、年収約370万円以上の所得がある場合は「現役並み所得者」として、70歳未満同様3割負担のままです。
75歳以上になると後期高齢者医療制度に移行し、1割負担となります。
ただし、以下に該当する方は2割または3割負担になります。
義務教育就学前の6歳未満の人は、2割負担となります。
基本的に3割負担といっても、入院した場合など医療費が高額になる場合は、家計を圧迫してしまう恐れがあります。それを回避するために「高額療養費制度」というものがあります。
高額療養費制度とは、ひと月の医療費を窓口で自己負担して支払った後に、あらかじめ決められた月ごとの自己負担限度額を超える部分について、後で払い戻しを受けられる制度です。
ただし、高額療養費制度は保険診療にかかる部分のみ対象となりますので、入院時の食費負担や差額ベッド代などは含まない点に注意しましょう。入院時の食事負担については、入院時食事療養費という別の制度が設けられています。
自己負担の限度額は、被保険者の所得に応じて決まります。
例えば、30歳の人で100万円の医療費がかかった場合、自己負担の割合から考えると30万円を支払わなければなりません。しかし、高額療養費制度によって自己負担限度額を超える部分は、あとで払い戻しを受けることができます。
高額療養費制度の自己負担限度額は、次のように算出されます。
<70歳未満>(平成30年8月診療分から)
※多数回該当…直近12カ月で3回以上高額療養費制度の払い戻しを受けている場合、4カ月目に該当したときの金額
<70歳以上>(平成30年8月診療分から)
例えば30歳で年収約400万円の場合に、100万円の医療費がかかったときの自己負担限度額は、80,100円+(1,000,000円-267,000円)×1%=87,430円となります。
残りの212,570円は後日払い戻しを受けることができます。
医療費の自己負担額は、年齢と所得によって変わります。将来家計を圧迫してしまうことがないように、家庭の負担額を事前に確認しておきましょう。また、高額医療費については規定の額を越えた場合、その超えた金額が支給されることも知っておくと安心です。
加えて、病気やケガをしたときの医療費の支払いに不安がある場合は、医療保険を検討してみましょう。
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